佐渡仏舎利塔・高さ28m・着工1979年5月3日

佐渡平和仏舎利塔

南無妙法蓮華経
  現代は、核戦争を頂点として、内戦・貧困・飢餓・公害・放射能汚染・白然破壊をはじめ人類滅亡の一大恐怖が充満しきっています。中でも核兵器による大戦争を、もしも許してしまった時には地上にも、海底にも、空中にも、人類はおろか生きとし生けるものすべてが滅亡してしまいます。すでにわたしたちは、この何よりも恐るべき大悪をあの広島と長崎にかい間見ております。また原発事故による放射能被害もこれに匹敵するものです。
  お釈迦さまは、およそ二千五百年前に今日のこのような恐怖が起こることをお見通しになられ、人が人を殺すなという不殺生の大戒をお示しになられました。
  そして、お釈迦さまのお弟子である日蓮大聖人さまが、今日の末法の仏法である立正安国のお題目さま=南無妙法蓮華経をお唱えし、お釈迦さまの不殺生・非暴力を広められました。
そのために、大聖人さまはご法難にあわれ、時の鎌倉幕府によって佐渡に島流しにされました。そのさい、大聖人さまはお仏舎利塔を紙に書き顕し、出世の本懐と申されました。
  お仏舎利塔は、お釈迦さまのご真骨を法華経のお教えにしたがってご奉安いたしましたもので、古来よりこの塔の全体をお釈迦さまのお姿として一心に見たてまつり礼拝供養が続けられてまいりました。お釈迦さまがお涅槃の後、インドをはじめスリランカ・ビルマ・タイ・中国・朝鮮などにもお仏舎利塔が建立流布されており、日本の五重の塔も木造のお仏舎利塔として、昔から礼拝供養されてきております。
  第二次世界大戦後、日本山妙法寺によるお仏舎利塔の建立は、昭和二十九一一九五四)年熊本市花岡山を最初に、国内外にあわせておよそ百カ所近くの地に落慶建立をみております。
  中でも千葉県清澄のお仏舎利塔落慶法要には、日本駐在の三十五カ国の大使が参列なされ、またインド・スリランカのお仏舎利塔落慶法要には大統領が参詣され、国をあげてお祝いし、今日も人々が大勢お詣りしております。キリスト教国のイギリス・オーストリア・アメリカにもお仏舎利塔が建立され、地元の方々が礼拝し、世界平和を祈念されております。イギリ
スのミルトン・キーンズのお仏舎利塔ではイギリス政府公団が、ロンドンのテームズ湖畔にあるバタシー公園(日本では東京の日比谷公園にあたる)のお仏舎利塔では大ロンドン市議会一ロンドン市役所)がそれぞれ宝土を提供し、建立に協力なされました。
  ここ小佐渡県立自然公園の中に建立された佐渡仏舎利塔は、地元両津市河崎部落のご厚意により宝土が提供され、昭和54(1979)年5月3日に地鎮祭をつとめ、昭和56(1981)年5月3日に駐日スリランカ大使をはじめ両津市長など国内外の方々のご参詣をいただき、日本山妙法寺山主藤井日達況下導師のもとその一門と各宗17カ寺により開眼落慶法要をつとめました。
  このように、お仏舎利塔は国や人種・宗教などの違いを超えてお互いに礼拝し、和合していく平和なお姿を現世に示し、立正安国・世界平和祈念の中心ご本尊として、現在、世界各地からその建立を強く望まれております。
  人それぞれ一期の命は短く、力はささやかなものですが、地球人としてお互いにただ礼拝を行い、やさしさと思いやりの心で家庭に、隣人に、地域杜会に、地球上の生きとし生けるすべてのものに接していくなら、必ず現在の大悪・諸悪を転じて、平和と安穏なる世界を生み出していくことができるはずです。その中心がお仏舎利塔です。
  皆さん、そのために共々協力し、努力を積み重ねてまいりましょう。
合掌

佐渡道場 新潟県両津市河崎2666 0259ー27ー7055(下の道場) 
0259−27−7033(仏舎利塔)